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三多島

SAMDA-DO

古くから済州島は風と石と女が多いとして 「三多島」という愛称を持っている。まず四 面が皆茫々たる大海である。 済州島に風が多いのは当然のこと。家毎に 幾重にも積み上げた石垣は強い風にも垣 が倒れず、風が通り抜けるように 風の通り道の役目をする。また随所に見ら れる多くの石は全て漢拏山の火山噴火に よって生成されたもの。 女が多いと知られている理由は、魚を捕り に海に出ていった男たちが台風に遭って帰 って来られなかったためだと言う。 痩せて不毛な自然環境の中でも強靭に生 計を立てて来た済州島民。彼らがいたから こそ、これほど美しい島が存在するのでは ないだろうか。

  • Woman

    海女の数は毎年減少しているが、今も 済州島にはスムビソリ(海女が潜水を 終えて上がってきた時に出す呼吸の 音)を出して潜りをする海女たちがた まに見られる。テワク(海女用ふくべ) 一つで深さ20メートルの海中で2分余 り息を止めて海の幸を採取する海女の 潜りの腕前から、済州女性の強靭さを 感じることができる。